通信制高校
■通信制高校について
通信制高校は本来、家庭の事情や仕事の関係で全日制や定時制高校に通えない人のために、昭和23年に設置された自主的な学習機会を提供する教育制度であった。しかし最近では、中学時代の不登校生や高校中退者の高卒資格取得、いったん社会に出たが改めて大学を目指したい人など、多様な若者のニーズにこたえるが通信制高校に入学するようになっていている。この2、3年新規の通信制高校の設立が急激に増える傾向にある。
通信制高校は各都道府県に必ず一校以上設置されており、全国に公立・私立を合わせて百数校、約18万人以上の生徒が在籍し、15歳人口が減少している中でも毎年1万人弱の増加を見ている。
中学時代の不登校生や高校中退者が依然多いことに加え、既存の学校システムを嫌い、自分のペースで自由に学べる教育のあり方が歓迎されているということもあるようだ。
通信制高校のシステムでは、主に自宅にいながらレポート提出や、何回かのスクーリング、テストによって学習し、必要な単位(80単位)を取得すれば、3年間で高校卒業資格が得られる。
ただ、私立の中には高卒の学力を伴わないまま形式上の高卒資格認定にとどまる場合もある。
最近はインターネットを利用した新しいタイプの通信制高校も誕生している。