あまりにも唐突で無知な首相の要請発言

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  • ▼2月27日、新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で安倍首相は、3月2日から春休みまで全国の小学校、中学校、高校、特別支援学校に休校を要請すると表明した。だが、その発表はあまりにも突然で、唐突とも言うべきもので、各方面から賛否両論の侃々諤々の声が巻き起こっている。圧倒的に多いのは安倍批判の言辞か。

▼前触れなしの突然の方針発表に、保護者や教育委員会の関係者に衝撃が広がった「テレビのニュースで知った」(三重県教委)とか、「共働きなのにパニックだ」とか、「生活もかかっているのに……」(時給制のパート)とか、「ツイッター」上でも子どもや保護者からの混乱の声が相次ぐ。
「社会が崩壊しかねない」(千葉市長)との声も。さらにまた、子どもを預けられない医療や福祉の関係者、警察・消防職員らの家庭からの声もある。

▼総じて「あまりにも急すぎ(愛知県)て対応のしようがない」、「首相は庶民の生活を知らなさ過ぎる」と言うことか。今まで「後手後手」「指導力ゼロ」とか言われた(アメリカからも揶揄された)劣勢を跳ね返す起死回生のパフォーマンスだったのかも知れないが、さらにその管理能力のなさをさらけ出すことになったようだ。

▼小中高を管理する文科省までが寝耳に水のドタバタ喜劇を演じている。「学校の設置者の判断」に任せると言うが、そうすれば中央からの一元管理はさらに難しくなろう。いや、中央が仕切る学校教育は随分前から耐用年数が過ぎ、風前の灯火だったのかも。もしかすると、これは図らずも用意された天の采配かも知れない。

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